Cloudflare Pages に終了日は無く、Workers でも無料の範囲は同じ
Cloudflare Pages のドキュメントを開くと、トップに「新しいプロジェクトは Workers で始めるように」という枠が出ていますが、廃止とも終了予定とも書かれていません。そこで Pages は本当に終わるのか、Workers に移すと無料で使える範囲はどう変わるのかを公式のドキュメントで確かめました。
分かったことは次の3つです。
- Pages に終了日の発表は無く、Cloudflare はサポートを続けると書いている
- 静的アセットの配信は Workers でも無料で無制限、リクエストと CPU 時間の無料の上限も同じ。変わるのは、Cloudflare のネームサーバーを使っていないドメインをカスタムドメインにできないことと、ビルドの数え方
- 移した後で、Worker を決まった時刻に動かす仕組みである Cron Trigger を使い始めると、無料プランではアカウント全体で 5本までなので、サイトごとに置いてほかの Worker の分と合わせて 5本を超えると上限に当たる
私は 9つのサイトを 1つの Cloudflare アカウントの Workers の無料プランで動かしていて、どれも Cloudflare が出した Astro 製のオープンソースの CMS である EmDash で作っています。最初から Workers で動かしていて Pages から移したわけではありませんが、上の 3つ目に書いた Cron Trigger の上限には実際に当たりました。
Pages に終了日は無く、公式は新しいプロジェクトに Workers を勧めている
最初に見た Pages のドキュメントのトップの枠は「Are you sure you want to use Pages?」というもので、Workers は Pages の使い方のほとんどに対応していて機能も多いので新しいプロジェクトは Workers で始めるように、と書いて Pages から Workers への移行ガイドへリンクしています。
2025-04 の Cloudflare のブログには、Pages のサポートは続けるものの、投資と新機能はすべて Workers に向けると書かれています。Pages の changelog にも、2026年の 1月と 8月に更新が出ています。
無料の範囲は Workers に移しても同じで、変わるのはカスタムドメインとビルドの数え方
(値はすべて 2026-10-14 時点)
静的アセットへのリクエストは、Pages Functions の料金でも Workers の静的アセットの料金と制限でも無料で無制限です。料金の対象になるのは、SSR のように Pages Functions や Worker のスクリプトが動くリクエストだけです。
その Pages Functions のリクエストは、無料プランでは Workers の 1日 10万リクエストに含まれます。1回の実行の CPU 時間を 10ms までとする Workers の無料プランの上限も Pages Functions に同じようにかかるので、リクエストと CPU 時間の無料の上限は Workers に移しても変わりません。ファイルの上限も、どちらも 20,000 ファイル、1ファイル 25 MiB です。
変わる点の1つ目はカスタムドメインです。移行ガイドの比較表では、Cloudflare のネームサーバーを使っていないドメインを CNAME でカスタムドメインにできるのは Pages だけで、ガイドに Workers での回避策は書かれていません。
2つ目はビルドの数え方です。Pages の無料プランの上限ではビルドを回数で数えて月 500回まで、1回 20分までです。Pages の GitHub 連携のビルドと同じ役割を持つのが Workers Builds で、リポジトリに push すると Cloudflare 側でビルドしてデプロイします。Workers Builds の無料の上限は時間で数え、月 3,000分です。どちらが多く使えるかは、1回のビルドにかかる時間で変わります。
移した後に Cron Trigger をサイトごとに置き、アカウント全体の本数が 5本を超えると上限に当たる
移して変わるのはこの2つですが、移した後で Cron Trigger を複数のサイトに置くと、別の上限に当たることがあります。Workers の無料プランの Cron Trigger はアカウント全体で 5本まで(有料プランは 250本)です。移行ガイドの比較表によると Cron Trigger は Workers にしか無いので、Pages だけを使っている間はこの上限は関係ありません。
EmDash は、期限切れのトークンや途中で止まったアップロードのような、溜まった要らないデータを消す定期処理を Cron Trigger で動かします。私のアカウントではサイトの監視用の別の Worker で既に 2本使っていて、9サイトに 1日 1回の Cron Trigger を足してデプロイしたところ、先にデプロイされた 3サイトで 5本が埋まり、残り 6サイトは Cron Trigger の登録だけが失敗しましたが、サイトは表示され続けました。詳しい話は EmDash の Cron は Free プランだと5本まで に書いています。
私の場合、今は Cron Trigger をログインと記事の更新があって消すデータが実際に溜まるサイトと、問い合わせフォームのあるサイトの 2つのサイトだけに置いていて、監視用の Worker の 2本と合わせて 5本のうち 4本を使っています。残りの 7サイトでは要らないデータを消す処理が動かず期限切れのデータが溜まっていきますが、表示や管理画面が壊れないことを確認しています。
Pages から移した後に Cron Trigger を使うなら、その本数はサイト以外の Worker の分も含めてアカウント全体で数え、無料プランでは 5本までです。